とんかつのデリバリー事業をメインに県内南部を中心に4店舗展開している株式会社カツデリ。
中食ベンチャーとして創業10年のこの会社は、まさに「人手」が必要な業態。中でも正社員の定着率が悪く、照屋社長は「これ以上、人が辞められた困るのである程度のことは目をつむっている…。」と、覇気なくおっしゃっていました。
そこで、まずは会社の雰囲気と実際に働くスタッフを徹底的に調査。しかしここ一番のポイントは「照屋社長」その人自身にありました。
結果としてリクルートサイトのコンテンツ【創業STORY】になるのですが、とにかくこの照屋社長の過去が壮絶。1本の映画を観ているような気分でした。
例えば、必死になって立ち上げたまつのや(現・カツデリ)1号店。それだけでも紆余曲折あったのに、ようやく2店舗目に拡大した矢先に、正社員2名が労基署に飛び込んで…≪中略≫つまり、そんなつらい経験や失敗をしているからこそ、今は絶対に社会保険はつけるし、産休育休も取れる会社になっているのです。
求職者に伝わっていない9割の情報というは、こういう所にも眠っています。それらを発信したリクルートサイトを立ち上げたところわずか3ヶ月で正社員・アルバイトともに充足。
さらに、それまでは「失業中の求職者」からしか応募がなかったが、「今の仕事を辞めてカツデリさんに転職したい」と、人生や家庭の将来をかけて応募してくるという変化が起こった。
現在は本土展開、他異業種展開を視野に、攻めの経営に切り変わってきているとのこと。
「辞められたら困る」という弱みがないため、自信に満ちた「経営者の顔」をしていらっしゃいます。
開業間もない、税理士事務所。有資格者で所長である津嘉山さんと、公務員試験に受かったら退職する予定だったスタッフ1名。津嘉山さんは出会った人はすぐに「普通の税理士ではない。」とわかる、破天荒でユニークな方です。それでも顧問先との信頼は厚く、顧客数は右肩上がり。いずれパンクする前に採用をしておきたい。という状況でした。
税理士事務所の仕事というのは、一般的にはよく知られていません。実は1人の税理士さんに対して10名以上の無資格のスタッフがサポートしているなんてこともあります。つまりある程度の簿記の知識があれば、「税理士事務所で働くこと」はできるのです。
そのことを伝えるために考えたのが、「所長とスタッフが入れ替わってみた」というコンテンツ。所長である津嘉山さんが、1日従業員の方のお仕事を体験するという記事をリクルートサイト内で制作しました。
これにより、「税理士事務所の従業員の仕事」を一般の方にもイメージしてもらいやすくなりました。さらにそこでコミカルな表現できる税理士さんとして津嘉山さんの人柄も発信できました。
すると、後日、別の会社に内定をもらっていた女性が「絶対ここで働きたい!」と面接もしてないのに、内定先を蹴って応募してきてくれました。
レンアイ型採用は「定着すること」をゴールに置いた採用です。人材を募集する企業側が取り繕ったり、本音を隠したりすると、それを見た求職者が集まります。それが採用のミスマッチの原因です。仕事内容も人柄も待遇も、包み隠さず発信してから応募してくる人は、立ち上げ期の大変な苦労があったとしても、それに関われる喜びすら感じながら働いてくれることだったあります。
訪問看護ステーションをご夫婦で立ち上げた奥間さん。出会ったのは設立数年たった頃でした。初めは夫婦2人とパートさん1名くらいの規模だったのそうですが、地域のみなさんの要望に応えようと思うとどうしても「看護師」を複数名増やしていかなくてはいけない。
もちろん奥間さん自身は「訪問看護」という仕事に使命感と希望を持ってやっていらっしゃいました。
それでも、病院に勤めている看護師さんに比べるとどうしても「待遇面」で劣る。
資格さえあれば、どの病院でも働ける「職場を選べる立場」の看護師さんを採用するのはただでさえ厳しい。求人広告を出しても応募があるわけではない看護師さん…。まさにお手上げの状態で相談にいらっしゃいました。
事務所を拝見し、スタッフにヒヤリングを繰り返し、写真撮影にも伺い、奥間さん自身の言葉を何度も聞いているうちにあることに気づきました。
まず第一に、「同じ看護師さんの中でも訪問看護の仕事が知られていないこと。」第二に「看護師さんの中には、病院以外で患者さんの役に立ちたいと思っている人が一定数いること。」
訪問看護を訪問介護と混同して、良く知りもしない看護師さんっているそうなんです。きずな訪問看護ステーションは、車通りの多い路面テナントにあり、事務所内もオシャレなカフェのような作り。
そこで「看護師さんが訪問看護について知りたくなった時に相談に来れる場所」という発信をしてもらうようにしました。
また待遇面で選ぶ看護師さんではなくて、「こういう看護をしたかった!」と思われるような奥間さんのこだわりもHP内にたくさん盛り込んでもらいました。
すると、わずか4.5ヶ月で看護師さんが2名採用。その後も定期的に会社見学や応募の問い合わせが続いているそうです。
看護師全員に応募してもらいたいわけではなく、「ここで働きたい」と思ってもらえる人を1人ずつ採用していく。それもレンアイ型採用です。
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